「もっと支えて!」
これは、歌のトレーニングをしたことがある方なら
一度はコーチに言われたことがあるのではないでしょうか?
でも、支えって何?お腹に力を入れること?
とその言葉の理解に苦しんでいる人が
多いのが現実です。
私がこの「支え」に関して説明するとき、
大学1年生の時に購入したこの本を思い出します。
『歌手なら
誰でも知っておきたい
「からだ」のこと』
マリッサ・マルデ
メリージーン・アレン
クルト=アレクサンダー・ツェラー
この表題にある、
「身体が楽器」のあなたへ
楽器について、正確な知識をもっていますか?
思い通りに使いこなしていますか?
という言葉を見た瞬間、ドキッ!としました。
歌って、自分の身体が楽器なのに、
グランドピアノの中を見るように
どのように音が作られているのかを見ることが出来ません。
でも、その構造や機能を知ることで
私たちの声は、驚くほどコントロールしやすくなるのです。
この本にも書いてあるように、
私は、歌の「支え」について、以下の二つのイメージを大切にしています。
①構造の支え
私たちの身体は、重力によって支配された世界の原理によって作られています。
頭はその重みを脊柱に伝え、胴体はその重みを骨盤へ、そして股関節と膝関節を通り
足裏のアーチへ伝わり、大地へ伝えています。
この重力の流れがどこかで滞っていると、私たちの運動能力が正常に働かなくなります。
この滞りの原因は人それぞれですが、口の開け方、首の位置、重心(軸)の感じ方など、
良く響く楽器の為の、自分の構造を知り、バランスをとることを、「構造の支え」と言っています。
②呼吸の支え
腹筋と骨盤底筋を緩めて息を吸うと、その反動で息を吐くときのサポートをすることが出来ます。
また、肋骨を上にあげて息を吸うと、その弾力性が息を吐きだすサポートをします。
このサポートが「支え」です。ただ私たち歌い手は、曲のニーズに合わせて、息のスピードや量を調整して吐き出さなければならない為、腹筋、骨盤底筋、横隔膜、肋骨の動きに常に注意を払わなければいけません。このコントロールが、「呼吸の支え」です。
以上2つの支え意識する時、一番気を付けてほしい事。
それは、身体も、呼吸も、常に動いているということ。
力を入れて固定すると、私たちの楽器は、たちまち響かなくなります。
でも、脱力って一番難しいよー!
こんな声がたくさん聴こえてくるので、
次回は脱力について書きます♪
この記事が、あなた夢の応援になれたら嬉しいです。
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