先日のレッスンでの一コマ。
「もっと、あなたらしく歌ってみて!」
今までクラシックの声楽をしていたこの方は、
他のジャンルの曲も歌ってみたいということで
ミュージカル曲に挑戦していましたが
私のこの提案に、困ってしまいました。
「自分らしくって?・・・」
幼い頃から、ピアノや声楽を鍛錬してきたこの方は
とても真面目で練習もしっかりしてきます。
原曲を聞きこんで”より正確に”ということにいつも気を配っています。
ただ、その結果、「自分らしさ」を出せずにいたのです。
どうしたら自分らしく歌えるのだろう?
歌には、他の楽器にはない、「言葉」がありますね。
そして、この言葉を作り出した「心」があります。
この心を伝える手段として、メロディ-、リズム、音色があります。
正確な音程やリズムの中で、自分らしさを表現していく方法は
この「言葉(心)」を自分の中に落とし込むことがとても大切だと
私は考えています。
すると
なぜその音色なのか
なぜそのブレスなのか。
なぜその子音のスピードなのか。
なぜその強弱なのか。
これが、自分らしく表現するポイントになります。
誰かが作って、
誰かが演奏している曲を歌うとき、
原曲通りに正確に歌って終わりにしていませんか?
そこからが歌の楽しいところ。
あなたの曲にして良いのです。
だって、芸術は自由なのですから♪
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