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音が取れない人と変声期の関係


「音が取れない」という悩みを持つ方を

何人か担当させてもらいました。


その生徒さん達に共通している点は、

男性であるということ。


そして更に共通している事は


「声変わり後、音が取れなくなった」


ということ。



声変わり(変声期)は男女共にありますが

男性は、小学校高学年から、中学生にかけて

第二次性徴期が訪れ、身長が伸びるように

声を作る声帯も一気に長くなります。


それまで1㎝前後だった声帯が、倍の長さになることで

1オクターブ程度音域が下がると言われています。


これによって、


今まで出していた音域とのズレを

自分でコントロールできなくなり


音が取れない

自分の出している音がわからない


こんな症状に陥ってしまうのです。


今まで歌えた曲が歌えなくなると

そのもどかしさや悔しさで

友達とカラオケに行くのも嫌になり

次第に音楽自体から距離を置いてしまったという経験談を

何人も聞いてきました。


だからこそ、こんな方が

勇気を出してレッスンの門を叩いてくれると


嬉しくて

絶対に救いたいと


燃えるのです。



実際に行っているレッスン内容はこちらです。

  1. 音域をチェック

  2. 調音トレーニング

  3. 発声

  4. 裏声開拓


まずは音域をチェックします。


「音が取れない」と思っている方の多くは

実は、音域が狭い為に歌えないという方が少なくありません。

自分の音域を知ることで、選曲の際の参考にもなります。


次に調音トレーニングをしていきます。

これは音の上昇や下降を、判断できる耳を育てます。


これは、一番大切にしていることで

音程を正しくとる為には、

喉の筋肉を繊細に動かしていかなければいけませんが

その指令を出しているのは、です。

そして、脳は何を頼りに指令を出すかというと

聴覚なのです。


歌の上達には聴覚がとても大切な役割をしています。


だからこそ、急に歌うのではなく

音が上がっているのか、下がっているのか

隣の音なのか、離れた音なのか

まずは、音を聞き分けられる耳を育てます。



次に、その音を丁寧に発声していきます


この時のポイントは

音が高くなっても大きな声にしない事です。


音の高低は、声帯の伸縮によって変化します。

柔軟運動を少しずつ続けることで

身体が柔らかくなるように

声帯も少しずつ伸縮できるようになりますが

そこで息の勢いを加えてしまうと

使いたい筋肉がうまく機能しないのです。


そして、この声帯の伸縮運動に効果的なのが

裏声発声です。

男性は変声期を終え、喉が安定すると

日常生活ではチェストボイス(地声)で話す方がほとんどで

狭い音域の中で会話をします。

これに比べて女性は、

話し声の中に地声と裏声を行ったり来たりする方がほとんどです。

お母さんの電話を取った一声目や、

女性同士で盛り上がっている会話を聞くと良くわかりますね。


このような違いから、男性は裏声を使う機会が少ないのですが

「音が取れない」という方の多くは

「裏声が出ない」という方がとても多いのです。


でもこれは、喉に何らかの障害が無い限り

トレーニングをすれば出るようになります。


音域を広げる為にも、

の音程ントロール力を上げる為にも

大切なトレーニングです。



このように、生徒さん一人一人の喉の状態を見ながら

少しずつトレーニングをしていくことで

出なかった音が出るようになり、

歌えなかった曲が歌えるようになる喜びを体感してもらえると

私もとても嬉しくなります。


先日は、1時間のレッスンで

6音も音域が広がった生徒さんが

とても驚かれていましたが、

私は「まだまだ出るよ~」と

今度の成長が楽しみで仕方ありません。



もし、音が取れないことや

声変わり後歌いにくくなってしまったことで

音楽を楽しめなくなっている方がいたら


是非トレーニングに行くことをお勧めしたいです。


きっとまた、思い切り歌える日が来ます♪




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